緯度の話

以前気候の話をしましたが、暑いか寒いかは、赤道との距離によって決まります。赤道からどれくらい離れているか、これを測るものさしが緯度です。緯度は0°から90°まであり、数字が大きくなるにつれて寒くなります。じゃあどれくらいの緯度がどれくらいの気温なのでしょう。これがわかると、場所でだいたいの気候がわかるようになります。

とりあえず、日本の位置を把握しましょう。

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見馴れた日本地図ですね。緯度の線を引いてみたので数字に注目してください。

北海道の1番上の端っこ、宗谷岬が北緯45°です。九州の南の端を通るのが北緯30°です。台湾の上の端が北緯25度です。

日本の範囲は北緯25°から北緯45°までということが分かりますね。日本の場合、九州付近の北緯30°らへんは暖かく、東北地方や北海道の北緯40°付近は寒い、というのが一般的な認識ではないでしょうか。

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では、外国を見てみましょう。

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ヨーロッパです。気候についてはちょっと馴じみがないかもしれませんね。先ほど見た日本を基準に考えてみましょう。北海道の端っこが北緯45°でしたね。わかりやすいように並べた図を作ってみました。

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パリとかロンドンなんかは、地図に疎い人でも聞いたことはあるでしょう。両方北海道より上なんです。ロンドンにいたっては樺太と同じ緯度なんです。でもそんなに寒いイメージはありませんよね。ヨーロッパで人気のリゾート地、南フランスのモナコやニースも緯度的には北海道と同じくらい。ネットで拾ったニースの画像がこちら

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海水浴をしに北海道に行く人は多分少ないですよね。

ヨーロッパは北緯40°から60°の間に大きな街がたくさんあります。全体的に緯度の割に暖かいんですね。東アジアじゃ考えられません。歴史的に高度な文明が発達できたのも、冬の寒さが厳しくない気候が影響しているのかもしれませんね。

ヨーロッパは意外と緯度が高いことがわかっていただけたでしょうか。

ではまた、今度。